アンパンチ論争とか善悪とか潔癖な思想とか

2019年9月13日子育ての学びをブログレビュー

アンパンマンのぬいぐるみ

最近、【アンパンチは子供に暴力を助長させる】みたいな論争がSNSで盛り上がっているようです。

ワイドナショーでも話題に挙がっていましたね。

アンパンマンのアンパンチでバイバイキーンっていう、お約束のソリューションの事ですね。

つまり、子供が問題を暴力で解決するようになるのでは?っていう懸念が発端のようです。

平和な国ならではの見解ですよね。

誰が言い出したのか知らないけど、流石にそれはちょっと潔癖すぎるなと感じました。

教育方針なんて、親の数だけあるし、勝手にやればいいとは思います。

でもそうやって、人間がデフォルトで備わっているシステムを切り離そうとしたら、どんな弊害が及ぶか。

苦しむのは、そのアンチ・アンパンチに焦点を当てる、その人自身なんじゃないでしょうか。

僕も漫画を描いていた頃、【暴力】については、嫌という程考えて来ました。

有りと有らゆる悪を嫌うと何故か自分の事も嫌いになった日

切り離したい自分の部品を嫌悪するくらいに、潔癖な人に関しては、この曲を聴いてほしい。

有りと有らゆる 悪を嫌うと

何故か自分の事も 嫌いになった日

出典:命の更新

tacica/猪狩翔一

この曲で、最も共鳴したフレーズがこれです。

初めて聴いた時、この気持ち、知ってるぞと。学生時代の生々しい感情が蘇って来たんですよ。

これ、なんなのかって言うと、自分が悪だと定義するものも全部、自分の一部である可能性があるって事です。

良いとか悪いとか、人間が定義した主観があろうが、此処まで人間がどうやって生きて来たか、歴史を見れば明らかですよね。

もう、そういう生き物だって事です。

悪を嫌うって事は、自分を嫌うって事になり得る。

要するに、人間と暴力は切り離せないんですよ。

人が悪人だと定義するその人自身は、自分を悪だと思って行動を起こすんですか?

お互いが、「自分が正しい」と考えるから衝突するんです。

おれ達は悪気がある分かわいいもんだなキラー

出典:/51巻/

誰もが自分の正義に従って、他人に肩をぶつけるんですよ。

自分が人間を辞めない限り、潔癖な存在になんてなれないって事です。

無実と張り上げた声でも

実はどっかに心当たりも

出典:シュプレヒコール

RADWIMPS/野田洋次郎

【男】という性別に抱く学生時代の嫌悪感

僕自身も10代の頃は、男のSEXと暴力性に嫌悪感を抱いていた時期がありました。

人間の欲なんて消えてしまえばいいのに。そしたらそれを求めて、傷付く人も居なくなるのに。

なんて、それはそれで危ない考えだったなと今は思うのだけど。

煩悩コノヤローとか思いながら、腹は減るし、眠いし、おっぱいは頭の中で揺れるしで、自己矛盾に苛まれながら、自嘲気味に苦しんでいた時期がありました。

その後暫くして、欲求が無いなんて、そんなの人間じゃないのでは。と、途中で気付いたんですよね。

そんなの生きてるって言えるのか?と。

まぁそんな結論に至り、一旦、自分の欲求とは折り合いが付いた訳です。

アンパンマンの哲学は自分の顔を差し出す点にある

そんな心理的な変遷を経ているので、自分の性別と、暴力との距離の取り方に関して、一旦は安定したって感じです。

で、アンパンチの件なんですが、まぁ心配なのはわかるけど、短絡が過ぎます。

作品と子供の問題は分離すべき問題だし、作者のやなせたかし(敬称略)のバックグラウンドを知っていたら、そんな事言えないと思います。

アンパンマンで着目すべきところは、そこじゃなくて、自分の顔を引き千切って、空腹の他者に差し出す点にある。

そこにアンパンマンの哲学がある訳で。

所詮、絵本ですよ。所詮、アニメーションです。所詮、人間なんです。

自分のやる事全てに責任を持とうとする人なら、いちいち原因を自分以外の何かに設定しないでしょう。

自業自得なんだから。因果応報なんだから。

その点から言えば、【アンパンチ=暴力=子供が暴力的になる】っていう論理を用いる人ってのは、作品から何かを読み解くって事を最初から放棄しているか、想像力が皆無なのか、どちらかだと言えます。

あまりに偏った潔癖思想の行き着く先は、ヒトラーのホロコーストみたいな事になる可能性があるって事は、歴史が教えてくれている。

男は優しくても強さが無ければ無力

優しい子供に育てたいってのは結構だけど、大人になった時に闘えないって状態になる方が、子供にとっては辛いんじゃないかなと考えています。

どんなに優しくても、そこに強さが無ければ無力だからです。

肩をぶつけてくる人に遭遇する事は、無人島で一人で暮らすっていう人以外は、不可避です。

そもそも人間は、どうやって自分の生命を保持しているのかって言うと、生きている生物を殺して、それを体内に取り込んでいるっていう事実がある。

そうやって生きて来たから、人間という種族は、今も地球に存在している。

なんかもっと、マクロに人間を見てみないと、近視眼的な見解になってしまいます。

自分の家族が、何者かに傷付けられそうになっているのに、あなたが瞬殺されたら、誰が家族を護るんですか?

例えば、雌性先熟と言われる魚が居ます。

群れの全員がメスなんですが、メスだけでは外敵にやられてしまうっていう理由で、メスの中の一匹だけがオスに性転換して群れを守ります。

そのオスが戦って死んだら、今度は再びメスの中の一匹がオスに性転換して群れを守る。これの繰り返し。

この構造を見ると、男の役割は本来、身内を守る為に戦って死ぬって事にあると、考える事ができます。

ONE PIECEで、ドクトリーヌがチョッパーに言った言葉は、至言です。

腕がなけりゃ誰1人救えないんだよ

出典:ONE PIECE/16巻/

いいかい

優しいだけじゃ人は救えないんだ!!!

人の命を救いたきゃそれなりの知識と医術を身につけな!!!

腕がなけりゃ

誰一人救えないんだよ!!!

出典:ONE PIECE/16巻/尾田栄一郎

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mikio
以上、mikioでした。ありがとうございました。
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