行動経済学によるリソース【欠乏】のメリットとデメリット

2019年7月19日考察してみた

トンネリング

誰しもが、自分に不足しているものを挙げてみるとしたら、【時間】とか。【お金】とか。

色んなものに変換出来るリソースが、上位に来るんではないかと思います。

それが足りないから、追い掛ける。

でも、追い掛けてるつもりが、いつの間にか追われてる。

それが所謂、ラットレースってヤツです。

かく言う僕も、ラットレースな生活をクルクル回しています。

このラットレースから抜けるには、ビジネスオーナー投資家になるしかないんですよ。

詳細は、【金持ち父さん貧乏父さん】を参照してください。

トンネリング効果でケツに火を付ける

さて、疲れていたり、時間的余裕、精神的な余裕が無いと、どうしても目の前の事に対する態度が【雑】になってしまいがちですよね。

息継ぎも出来ない日々があって、バランスを取るのに精一杯で、バランスを取ろうとするだけで終わってく。

そういう時期ってないですか?

どんどん悪循環に、傾いてしまうような時期が。

この記事でも述べたけれど、余裕が無いと、人ってデフォルトで苛ついてしまうものです。

参照記事:気付いたら子供に怒ってばかり…そんな自分を客観視させたセンテンス

これを、経済学的な観点から考えてみますと。

例えば

  • 精神的な余裕
  • 肉体的な余裕
  • 時間的な余裕
  • 金銭的な余裕

この辺の余裕、つまり、あなたのリソースの事ですね。

このリソースの欠乏によって引き起こされる、近視眼的状態の事を、経済学用語ではトンネリングと呼びます。

トンネリングってのは、例えるなら、歩きスマホのような状態の事を指します。

目の前の事に意識が集中していて、周りに意識が向かない。見えていないって事です。

全体を眺望する余裕が無く、目先の事に追われて、結果的に一定の状態から抜け出せずに、その悪癖が習慣化してしまうのです。

その典型が、借金するとか、リボ払いするとかですね。

短期的に見れば楽ですけど、長い目で見ると結果的に支出が多くなってしまいます。

その場凌ぎは出来ますが、じわじわと自分の首を絞める行為になりかねない。

【欠乏】のメリットは集中ボーナス

リソースの欠乏によって、発動するメリットってのがあります。

経済学用語で言うところの【集中ボーナス】と云う概念です。

これは所謂、【ケツに火が着く】と形容される状態の事です。

締め切りは発明の父と言われますが、時間の制約こそが、人それぞれの持つ能力を発揮する為の、一要素となっている。

夏休みの宿題を、登校日の前日に一気にやる。みたいな、あの状況です。

例えば、人間にも寿命があるからこそ、生への緊張が芽生える訳で。

制約を利用して、マゾヒズム的に自分を行動にまで駆り立てさせる。

これが【集中ボーナス】

【欠乏】のデメリットはジャグリング

追い込まれる事で、火事場の馬鹿力的に、無理矢理に行動を促す状態。それが【集中ボーナス】です。

しかしながら、トンネリングが続く事による弊害ってのも、勿論あります。

それを経済学用語では【ジャグリング】と呼びます。

ジャグリングとは文字通り、落ちてくるボールに集中するあまりに、その事だけに意識が占領される状態です。

空中のボールに意識が向かないから、急に降って来て慌てる。みたいな心理状態が続くのです。

そうすると、その場凌ぎの場当たり的な行動になってくる。

次第に、繰り返されるジャグリングによって、脳の処理能力に負荷が掛かって、低下してくる訳です。

例えばトンネリングの負のスパイラルって、以下のような流れになると考えています。

  1. 目先に捉われると大局を見失う。
  2. 大局を見失うと現在地を見失う。
  3. 現在地を見失うと迷子になる。
  4. 迷子になると、解りやすいものを求め始める。
  5. そこに浸り続けると心が濁る。

意図的に作る【余裕】は周囲に対する配慮である

余裕を失うと、思考のレンジが狭くなります。アンテナの受信率が低下するような。

思考のチャンネルが画一化してゆき、目線が一つになってゆく。近視眼的に。

忘れてゆくんですよ。大事なものの大事さとか。

だからこそ、一歩引いて見る余裕(スラック)を持てる事が、トンネリングから脱する為の解決策になる。

息が詰まり出したら、人は建設的な態度では居られなくなるのです。

因みに経済学とは、有限の資源を有効に使うにはどうすればいいか。これを追求する学問です。

経済学の基本概念①資源配分

経済学が目的としているのは、「資源をどのように効率良く配分しているか」ということを分析したり、仮説を立てて理論付けることです。

ちなみに、ここでいう資源とは、石油や天然ガスなどの「原料」だけではありません。

「労働力」や「個人の時間」など、取引に関係する全てを「資源」と考えます。

出典:大学4年間の経済学見るだけノート/木暮太一

欠乏に焦点を当てた行動経済学の詳細は、以下の本を参考にしてみて下さい。

トンネリングも必要な場面はあれど、余裕は意図的に作るもんだと、最近は考えます。

外界(他人や触れる情報)に対して、丁寧な態度を取る為には、余裕という前提が必要ですからね。

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mikio
以上、mikioでした。ありがとうございました。
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