【筋を通す】の意味には2種類の使い方(ニュアンンス)がある

思考のデザイン

鎖映画や漫画で時々、【筋を通す】って表現がありますよね。

これって、どういう事だと思います?

言葉にしようとすると、解るような、解んないような。

曖昧だけど【なんかカッコイイ】シリーズの、単語の1つじゃないですか?

改めて考えてみたんですけど、個人的には、【筋を通す】って

  • 【筋道】としての筋
  • 【仁義】としての筋

2種類の解釈があると考えています。

筋道的な【筋】を通す一貫性のある生き様

【筋道的な筋】の解釈には、論理的な繋がりがあるかって所に、着眼点があります。

論理的な繋がりって何よ?って感じですよね。

この場合は逆に、【筋が通ってない】ってのが、どういう状態かを考えたら、【筋】の輪郭が見えて来ます。

例えば、仕事の先輩が、後輩のあなたに対して、「ああしろ」「こうしろ」と、言って来たとします。

で、先輩はその「ああしろ」とか、「こうしろ」とか言ってはいるけど、言ってるだけで実際は、まともに仕事出来てません。

つまり、口先だけって事です。

コレって所謂、筋が通ってない状態ですよね。

自分が徹底的に仕事をしている(筋を通している)ならまだしも、大した事もやってない、ただの上から目線で、先輩風を吹かせてるだけ。

行動と発言が、一致してない。

これこそが、筋が通ってないっていう状態だと定義できます。

行動と発言に、一本筋道を通す。

これが、筋が通ってる(筋道的)状態です。

端的に言えば、一貫性の事です。

人間て、一貫性のある人が好きなんですよね。

なんで一貫性のある人が好きかっていうと、信頼感があるからです。

こう考えると、筋が通ってる=【説得力】とも言えそうです。

つまり、生き様って解釈が出来ますよね。

更にそこから、武士道で言うところの【誉】に繋がって来るのかなと。

参照記事:【武士道】2020年東京オリンピックに向けて日本人が知っておきたい大和魂の源流【ONE PIECEで解説】

誉ってのは、面目の事を指すので、見栄や、体裁の為に、痩せ我慢する。みたいなところです。

乱暴にまとめると、生き様がカッコイイか、カッコワルイかってところを、価値基準の拠り所としている訳です。

それが、【男】という生き物であると。

武士道の記事でも言及しましたが、男の美徳は痩せ我慢にあると考えています。

そうすると、筋を通すって事自体が、自分なりの価値観とか美学とかに依存するので、自己満足的な側面もありますよね。

ケジメとして仁義的な【筋】を通す

一方で、【仁義的な筋】ってのは何かって言うと、こうあるべきっていう、世の理(ことわり)みたいなものですね。

その、【場】に於けるルールです。

例えば、土地の【しきたり】とか、特定のコミュニティに於ける【慣例】とか。

角度を変えれば、盲目的に信じられているような事だったりもしますよね。

時に、常識と呼ばれたり、礼儀と呼ばれたりするようなものです。

だからその筋の通し方ってのは、その場所での文化に依存します。

日本には日本なりの筋の通し方があるし、海外の国には海外の国なりの筋の通し方があるでしょうね。

例えば、【全員悪人】でお馴染み、北野武監督の映画【アウトレイジ】に、僕はその仁義的な筋を見ました。

主人公の大友という人物が、【最終章】のラストシーンで自殺するんですよ。

その潔い散り方に、「あぁ、筋を通したな」っていう感想を覚えました。

どういう事かって言うと、裏社会の掟としては、ルールを破った奴=それ相応のケジメを求められるって事です。

その象徴となるのが、小指を落とすとかですよね。

この辺の話と、武士の切腹との話は繋がって来る筈なんですよ。

これはヤクザという、コミュニティ特有のロジックです。

恐らく、先述したような武士道の系譜が強く残っていると考えています。

そこに筋を通すって事は、ルールに対する誠実さを示すって事なんですよね。

大友は、自殺する直前に、自動車整備の工場で2人の男を射殺しています。

その2人ってのが、木村を射殺してカタギに戻ってた、元山王会の2人だったんですよね。

木村って誰なのかっていうと、上記の動画でも登場してるけど、大友がカッターナイフで顔を切りつけちゃった男なんですよ。その後和解して、兄弟分になったんですけどね。

つまり、大友なりにケジメをつけたって事です。

で、大友をかくまっていた、日本と韓国を股にかけるフィクサーの張会長としては、拡大してしまった花菱会とのいざこざを、穏便に済ませたかったし、大友にも隠居していてほしかったけど、暴走して暴れまわっちゃったもんだから、目付け役の李が銃を向ける羽目になってしまうっていう、複雑な話です。

勿論、大友はそれを理解しているから、彼らの手を汚さないように自決したんですけどね。

大友が動く動機って、基本的に自分自身と、その身内(兄弟分)へ危害を加えた事に対する落とし前を付ける事なんですよね。

だから、周囲の権力抗争がどうとかって話からは、常に一線を引いています。

しかも、王会の内部抗争で、自分以外の組員が全員死んでしまった時に、「俺だけが生きているわけにはいかねぇだろ」って発言もしてます。

それ故に、一作目では、親である上の指示によって、筋を通そうとする大友の性質を都合よく利用されて、理不尽に「破門」とまで言われてしまうんですよね。

なんだか、哀愁漂うそこら辺のサラリーマンのジジイみたいな、乾いた佇まいで、なんとも言えないんですけど。

日本人は世界的に見ても、ルールを守る性質を持ってます。

「車が来ないのに、赤信号をいちいち守ってて意味わからん」みたいな事を、テレビのインタビューで言ってる海外の人が居たけど、尤もだよなぁと思います。

そう考えると、秩序が保たれる反面、武士道から来るルールの守り方みたいなものが、日本人にとって、悪い方に利用されていった結果のようにも見えますよね。

まぁそんな感じで、アウトレイジの話が過ぎましたが、僕の現時点での【筋】論は以上となります。

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mikio
以上、mikioでした。ありがとうございました。
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