【状態ですら作品だ】習慣化する事であなたの実感は鮮明に立ち上がる
続ける事が出来ないなら古くなるだけ
自分の記憶が如何に当てにならず、曖昧なものであるかをよく知っています。
そして、その時の自分にしか言えない言葉がある事も知っています。
何故なら、状態ですら自分の作品だからです。
例えば、熱心な野球少年が毎日の素振りを怠らないようなもので、手応えとそれに伴う感覚は、更新し続けなければ忘れてしまいます。
つまり、続けていなければ、幾らそれを知っていたとしても古くなるだけです。
特定の目的に対して、体をアクティブな状態にしておく為には、毎日の更新が不可欠です。
脳内でも体でも、ライブでパフォーマンスを発揮するには、整った状態が必要なのです。
これはつまり、【自分の体】と云う名の作品を、現場で、ライブで、披露する為です。
- 料理人の料理
- サーファーの波乗り
- スポーツ選手のパフォーマンス
- ギタリストのギター
- 絵描きの絵
どれだけ技術を磨いてみたって、そこで辞めてしまえば、技には血が通わなくなる。
人は循環の中で当事者になる
PDCAを回せって言うけど、行動サイクルを回転させ続けないと当事者では居られなくなるって事です。
【PDCA】とは
仕事をどのような過程で回す事が効率よく業務を行えるようになるかという理論のことをいいます。
大二次世界大戦後にアメリカの物理学者ウォルター・シューハートと物理学者エドワーズ・デミングに
より提唱された理論で、Plan(計画)・Do(実行)・Check(点検・評価)・Act(改善・処置)の頭文字を取って
PDCAサイクルと命名されました。
循環の中に居たいなら、傍観者になりたくないなら、辞めない事です。
とは言え、仮に辞めてしまったとしても、また始めればいいだけなんですけどね。
意志だけではうまくいかない事も、習慣化してしまえば、少しの意志でも目的と対峙出来るようになる。
それ程に、習慣は人を変える。
因みに、習慣が定着するまでには、大体1か月くらいは掛かります。
もし仮に、一度だけの体感ですら、その手応えが残り続けるのだとしたら、それが異性であれ、子供であれ、好きな人をもう一度抱きしめたいとか思わないんじゃないでしょうか。
旅先で感動した場所、穏やかな気持ちに慣れた場所、楽しかった場所に、もう一度その旅行先に行きたいと思わないんじゃないでしょうか。
実感がずっと残り続けるなら、もうそれ以上同じ事をしようとは思わないのかもしれない。
言えない 言えないよ
今君が死んでしまっても 構わないと思っていることを
言えない 言えないよ
そうすれば永遠に君は 僕を捕まえていられることを
言えないよ
出典:いえない
RADWIMPS/野田洋次郎
こんな風に、時間を止めてしまうのなら。最早それでいいのかもしれない。
でも僕は、あなたは、生きているのだから、これからも血を流さなくてはならない。
時間は進み続けます。その中で、今生じた感情は、確実に消えます。実感は消えます。
肉体面でも精神面でも、使わなければ、鍛えなければ衰える。
これは人間の体の仕様なのです。
習慣化こそが情報処理を円滑化させる
人は普段から、テレビのチャンネルを変えるみたいに、環境に合せて、脳内の多様なチャンネルをザッピングし、切り替えて生活しているように思います。
例えば、対人のチャンネル
- 仕事の時のチャンネル
- プライベートの時のチャンネル
- 親としてのチャンネル
- 子供としてのチャンネル
- あの人と会う時のチャンネル
- この人と会う時のチャンネル
或いは、先述したような、行動レベルのチャンネル
- 料理をする時のチャンネル
- スポーツをする時のチャンネル
- 楽器を弾く時のチャンネル
- 絵を描く時のチャンネル
等々。
一方で、新しい事を憶え立ての頃は、脳内では慣れないチャンネルを開いている事になるのではないでしょうか。
それはつまり
【こうすれば】=【こうなる】
と云う【入力】と【出力】の情報同士が、回路として一時的に繋がっている状態。
何故一時的か。と云うと、習慣化されていないからです。
つまり、記憶に馴染んでいないのです。
無意識の領域に落とし込んでしまえば、自動化されて、意識的に考えずとも体を使えます。
例えば、学校や職場までの道のりを何も考えずに、なんなら歩きスマホでも通学・通勤出来るのは、現在地から目的地までの道のりが、無意識レベルで定着しているからです。
車の運転をする自分にアクセスする
車の運転を例に挙げると、免許を取り立ての頃は、教習所で体系的に得た知識と技術が、実感と共に記憶には収まっています。
故に、情報の鮮度が高い程、【車チャンネル】にアクセスする事も容易です。
しかしこの実感を、仮に半年更新しなかったとしたらどうでしょうか。
覚えていた筈の技術も手順も、一定の期間【車チャンネル】にアクセスをしないと、個人情報を扱う上でアカウントが必要となるサイトのように、いつの間にかログアウトしてて、またログインし直す所から始まるのです。
でもそのパスワードもIDも忘れちゃって……となれば、その実感を取り戻す為に、また一から脳と体に負荷を掛けて、記憶を辿り直すしかありません。
実感の更新で新しい今に乗る
【実感】て何だよって話ですが、それは【緊張】とも言えるし【活性】とも言えるし、【余韻】や【余熱】とも言えます。
つまりそれが無い状態。
例えば、【弛緩】であり【衰退】であり【興醒め】や【希薄】の状態です。
【今】だったもの。つい【さっき】だったもの。【昨日】だったもの。が更新されずに、ただ古くなる。
古くなれば色褪せて、埃被って埋没する。
【ただ知っているだけ】の状態。
知らないよりは知っている方が、情報が一度通過している分、「なんだっけ」って言えますけどね。
止まったままだと、実感の鮮度は落ちて、ただ古くなっていくのです。
習慣的に実感を得る
車の運転が上手くなった人は、何度も車に乗って運転した人です。
繰り返しますが、習慣化する事が重要なのです。
最初は電柱にぶつけたとしても、次はぶつけないし。
ブロック塀に擦ったとしても次は擦らない。
自分の手足を動かすように、車の挙動と体をインタラクションさせながら、チューニングの精度を上げる。
例えば僕の場合、仕事でキャブオーバータイプの1BOXカー、ボンゴを数年間、毎日運転していた経緯があります。
故に、たまにレンタカーで乗用車を運転して駐車場に停めると、車と縁石との間に妙な空間が発生します。
これは、ボンゴチャンネルが脳に刷り込まれているからです。
リヤの長さを想定して停車すると、どうしても「あれ、まだ後ろか」となってしまうのです。
このように、習慣的なアクセスによって、特定の技は固定される。
しかし、車チャンネルへのアクセスの精度や速度自体は上がっている為、直感的な車の運転は出来る訳です。
アクティブに出来るチャンネルの数
マルチタスクは頭が悪くなるって言いますが、一点に集中しないと処理速度は落ちますね。
以下でも述べましたが、僕は作業以外のマルチタスクなんて出来ません。
参照記事:キッチンにドーン!我が家にも召喚された食洗機とその恩恵【Panasonic NP-TH1】/何かをしている時は、必ず何かをしていない。
況してや片手間で技を磨ける程、技術の向上は簡単じゃない筈ですよね。
だって、全身を使う訳ですから。
そこで、同時進行は得策じゃなくても、チャンネル毎に時間を区切って神経を注げば、集中する態度は保てます。
それでも、アクティブに出来るチャンネルはせいぜい、1個、2個なのではないかなと思います。
だからこそ、【何をしないか】を選ばなければならない。
これは自分への自戒として、強く言っておきたい。
テレビもラジオもPCもスマホも、電源ボタンを押す事から始まる。
OFFからONへ、activeな状態へ。
あなたはどんな自分をアクティブにしますか?