【吸盤フックは信用するなー!】壁から落ちて水道の水が1日中【全開】で出しっぱなしになった話
あー、壁に穴を開けられない【あの位置】に、フックがあればなー……
そんな想いで、吸盤タイプのフックに手を伸ばそうと思ってる、そこのあなた!少々お待ち下さい!
今回は、吸盤タイプのフックを使った僕が、遭遇した事件について、お話しします。
誰も居ない部屋に響き渡る謎の音
遡ること、それは2年前の話。
息子が生まれる前、嫁さんが里帰りで娘を連れて、実家に帰っていた。
従って、家には僕1人。
或る日、仕事から帰宅して玄関のドアを開けると、何やら不穏な音が聞こえる。
ドドドド…….!!!

mikio
急いで室内に飛び込んで、状況を確認すると、そこには、あら不思議。
キッチンの水道が全開になっていて、水がバシャバシャ流れていたのです。
即座に水道のレバーを戻して、水を止めました。
そして、シンクの状態を一瞥して、直ぐに原因を特定。
基本的に、シングルレバー式水栓って、レバーを上げたら水が出る仕組みになってますよね?
我が家は現在、賃貸なんですけど、何故かそのレバー、下げると水が出る仕組みになってるんですよね。
それに加えて、キッチンの壁に貼っ付けてた、吸盤タイプのフックが、落下していたのです。
つまり
- 吸盤タイプのフック落下(引っ掛けてあった料理器具が散乱)
- 水道のレバーが下がる
- 水が全開で流れ出す
道具の欠点が重なって、素敵な相乗効果を生み、結果、水道の水を無駄に扱い、無駄な損失が発生した訳です。
明確には解らないけど、その時、約3万くらいは水道料金が加算されていた筈です。
なんて日だ!!
後々知ったのですが、管轄の水道局に相談すると、今回のような事故で発生した水道料金を、救済してくれる可能性があるようです。
僕のケースは、もう2年程前の話なので、今更適用はされないでしょうが。
これを知っとくだけで、僕と同じような事故が発生した時、役に立つかも知れません。
良いデザインはヒューマンエラーをカバーする
此処で、【誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン原論】を読んでいた僕は、思いました。

mikio
【誰のためのデザイン? 】とは
「デザインやるなら、これくらいは読んどけ」と言われている程の、デザインバイブル。名著です。
この書籍を執筆した、ドナルド・ノーマンは言います。
何かがうまくいかない時は人に過失がある。と言う考えが深く社会の中で定着している。
たいていのヒューマンエラーはデザインが悪い結果として起こるのであり、システムエラーと言うべきなのである。
人は絶えず誤る。それは我々の自然の本質的な部分である。
システムデザインは、この点を考慮すべきなのだ。
人に責任をかぶせるのは問題を片付けるのに便利な方法ではあるが、一体なぜ、1人の人の1つの行為が不幸を引き起こすようなシステムがデザインされたのだろうか。
出典:誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン原論
かなり乱暴な言い方すると
「あんたは悪くない。デザインが悪い」って言ってます。
僕はただ、空間を活用したかっただけなんですよ。
この何も無い壁で、何か出来ないかなと。ロフトで買った吸盤フックだった訳です。
以下の記事と同じ発想です。
参照記事:育児中の部屋(出っ張り)には【鴨居フック】アイテム一つで活用出来るデッドスペース!
でも、今回の事象で、一番の原因はシングルレバー式水栓ですね。
敢えて、レバーが下がった時に水が出るように設計した事です。
この事から言えるのは、デザイナーは、先の先までをデザインする必要があるって事ですね。
つまり、良いデザインは、人を事故から護るって事です。
デザインを学ぶ者。その端くれとして、デザインが及ぼす影響。
その具体的な事例を1つ、引き出しに入れる事が出来ました。
今回の失敗で学んだ事
今回僕が言っておきたかった事は、【吸盤は落ちるよ】って事です。
勿論、埃が付かないように、壁も、吸盤も、綺麗に拭き取っている事を、前提にしてもです。
だからもし、吸盤タイプのフックを使うとしたら、その下に、【押したらヤバいボタン】とか無いですか?大丈夫ですか?
落ちても差し支え無い状態にしておく事が、望ましいですよ!